Preventive dentistry

予防歯科(クリーニング・検診)

虫歯予防について

虫歯はどうしてできるの?

歯を磨いても、なぜ虫歯になってしまうのでしょう。
人によっては、まったく磨いていないのに「虫歯は一本もないよ。」という人もいます。
原因は、ミュータンス菌という、虫歯菌が、生後10ヶ月~31ヶ月くらいの間に、保護者(主に母親)から感染するのが原因です。
保護者の口の中に、大量のミュータンス菌がいると、より効率良く感染していきます。その時、砂糖をたくさん摂った場合、更にミュータンス菌は、より大量に歯面に定着していきます。
いったん口の中に大量のミュータンス菌が感染すると、歯磨きをしたくらいでは、菌量を減らす事は出来ません。
ミュータンス菌の表面には螺旋状の突起物があり、それが歯の表面にねじ込むようにして、歯に張り付いてしまう為です。
ミュータンス菌などの細菌が集合体を作り、歯の表面に形成された膜を、バイオフィルムといいます。

 

プラークに棲む細菌が酸をだして歯を溶かす

日本人の約90%以上が虫歯にかかっています。
再石灰化が不可能なレベルに達した虫歯は自然のままでは元には戻りません。
治療を受け、それ以上進行しないようにするしか、歯を守る方法はありません。
虫歯になるメカニズムを知って、予防に努めてください。

 
虫歯になる4条件

虫歯は、歯の表面についた歯垢(プラーク)に、虫歯をつくるミュータンス菌が棲みつき、糖分を栄養にして酸を出します。
この酸は歯の表面の硬いエナメル質を溶かし、その部分に孔をあけます。これが虫歯のはじまりです。

虫歯の4条件

  • 1虫歯になりやすい質の歯
  • 2歯垢をつくりやすい糖分
  • 3虫歯菌(ミュータンス菌)
  • 4時間の経過
 
「4条件」を取り除く

虫歯の原因はわかっていますから、この4条件を解消することがそのまま予防につながります。
歯垢は毎日の正しいブラッシングで取り除き、セルフケアではとれない部分は歯科医院で取り除きます。
あとはあなたが、毎日の生活の中でこれら4つのリスクを減らす努力をしていけば、虫歯の引き金が絶たれ、良い結果に結びつくでしょう。 虫歯ができる原因を知り、予防を心がけることが大切です。
あなたの少しの努力でいつまでも健康な歯を守ることができます。

クリーニング

健康で美しい歯を保つポイント!

 
ホームケアの充実

歯と歯ぐきとのさかい目や、歯と歯の間の汚れを念入りに落としましょう。
食生活や歯磨き習慣など生活習慣を見直しましょう。
フッ素やキシリトール等を積極的に取り入れましょう。

 

プロフェッショナルケアを定期的に受ける

痛みなどがなくても、3~4か月毎に定期的に受けましょう。

 
PMTCを定期的に受けましょう

Professional Mechanical
Tooth Cleaning
(専門家による機械的歯面清掃)

常の歯磨きでは落とすことができない場所、磨き残しやすい場所のバイオフィルムを徹底的に除去し、ヤニなどの着色を落とします。処置後は歯がツルツルになり、爽快感が得られます。
きれいになった歯に高濃度のフッ素等を塗布することで、歯質強化に期待できます。

また、PMTCを定期的に繰り返すことで歯の表面がすべすべになりますので、バイオフィルムが付きにくい口腔内環境を作ることができ、ホームケアもスムースになります。
その結果、「歯周病や虫歯の発症予防・進行抑制のリスクを70%減らすことができる」と報告されています。

 

クリーニング(PMTC)の効果
歯質の強化

研磨用のフッ化物入りペーストにより、再石灰化(カルシウム等)を促進し、歯のエナメル質を強化します。

 
むし歯の予防

細菌性バイオフィルムを破壊し、プラークを除去し、再付着を防ぎ、虫歯を予防します。
また、エナメル質表面へのカルシウム補給を助けます。

 
歯周病・歯肉炎の改善・予防

歯面から歯肉縁上ならびに、歯肉縁下1~3mmのプラークを除去することにより、歯肉の症状を改善します。
また歯肉が引き締まってきますので、歯周病、歯肉炎の予防にもつながります。
口臭の原因の一つである細菌をきれいに取り除くので口臭予防にも効果があります。

 
審美性の向上

タバコやヤニや茶シブなどの沈着した色素を取り除き、光沢のある本来の歯面に回復します。また、汚れを着きにくくします。

 

PMTCは自分ではできない

歯や歯の周りには、バイオフィルムと呼ばれる細菌が作った膜ができます。バイオフィルムはうがいや通常のブラッシングでは、なかなか取り除けません。
PMTCにより専用の器械を使って取り除くのが最も効果的な方法です。
また、歯ブラシの届かない所に汚れがたまりやすくなります。PMTCはそのような所の汚れもきれいに落とします。

 

クリーニングの流れ

ブラッシング状態、歯、歯肉のチェック

清掃・研磨

ブラシで表裏の汚れを落とします。
普段清掃しきれない歯と歯の間を機械的に清掃します。

シリコンラバーチップあるいは専用のブラシで歯の表裏、歯と歯の間を研磨します。
フッ素塗布を行います。

洗浄

消毒薬でお口の中をキレイにし、歯肉ポケット内や歯を洗浄します。
トリートメントや舌もクリーニングします。口臭も予防します。

 

クリーニング(PMTC)Q&A

Q PMTCって痛みはないですか?

A 柔らかいゴムでできたカップなどを歯にあて、汚れを取り除きますので、痛みを伴うことはありません。

Q むし歯予防にも効果はありますか?

A 新しいむし歯の発生を抑えることができます。
また、PMTC を定期的に受け続けた人とそうでない人では6年間で1.4mmの歯肉の変化がみられるという報告もあります。
歯周病の進行を食い止める効果があります。

Q PMTCを受ければ歯みがきはしなくていい?

A いいえ。 毎日の歯みがきは絶対必要です。
歯の健康はPMTCとセルフケアとの両立で維持することができるのです。

Q どれくらいの間隔で行うの?

A 人によって歯や歯ぐきの強さ、細菌の状態、着色の程度などが異なるのでさまざまですが、一般的には3~6ヶ月に1度の割合で行います。

Q 子どもにも必要ですか?

A 子供でも行ったほうがもちろん効果があります。
いくつでも早すぎる、遅すぎるということはありません。いつから始めても一定の予防効果が期待できます。

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